「枯野抄」とは芥川龍之介の作品。1918年10月の新小説に掲載された。
元禄7年10月12日の午後。御堂前南久太郎町にある花屋仁左衛門の裏座敷では51歳となった松尾芭蕉が門下生たちに囲まれて横になっていた。
死期を悟っており門下生たちに伝えた。門下生たちはただ芭蕉を見ていた。門下生の一人である木節が水を持ってきた。
木節と其角は芭蕉の顔を見たら芭蕉の顔は「死を呪ったような醜く烈しい顔」になっていた。
芭蕉が恐ろしく立ち上がると恐ろしく見えてなぜか誰も笑っていないのに悲しい声が聞こえた。その後、門下生たちに見守れながら芭蕉はこの世を去った。