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概要
ワラズマ(フィンガーさん)とは2012年1月14日に死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?288へ投下された話。
元スレとレス番
https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1326383573/62-67
https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1326383573/69-80
https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1326383573/82
https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1326383573/116
あらすじ
最初の遭遇
読み手が毎年夏休み、○家に泊まっていた。
4歳の頃、昼過ぎに遊び疲れ仏間の隣の部屋で寝ていた。その時、側で音がした。頬に何かが触れて最初は虫かと思われたが人の指だった。
血の気がまったくなく真っ白く女性の指。爪は黒っぽいものが詰まっていた。
読み手は驚いて投げ捨て指は畳の上に立ち上がった。指は質問したら指で傾きながら答えてくれた。母親たちに見せようと思ったら移動中に消えた。
親は「寝ぼけていた」と言って信じてくれなかった。
読み手は指を「フィンガーさん」と呼んだ。読み手はまた会いたいと思った。
二度目の遭遇、フィンガーさんの印
キノコみたいな部屋にフィンガーさんを発見した。持っていこうとしたが、すぐフィンガーさんは部屋に戻ってしまう。
部屋の床、ふすま、壁の間からフィガーさんを持っていこうとしたら床下から逃げ出す。
ついにはフィンガーさんが「いきなり飛びかかり頬を引っ掻いた」。読み手は鳴き声を上げ誰かが廊下の奥から駆けつけてくる。
母親と家の人が到着し読み手は母親の顔を見て眠った。
次に目が覚めた時は自分の家で翌日になっていた。
以降、一度もその家に行こうとしなかった。
大学生の頃、旅行先の恐怖
読み手はサークルでA子に一目惚れした。しかし、会いに行こうとするとA子に避けられる。会ったもののA子は引きつった顔で逃げてしまった。そのうちA子がサークルに来なくなった。
一年後、サークルで恒例の歴史の旅行をすることになった(A子は来た)。
旅行へ行くが、石碑の側で悲鳴を上げるサークルメンバー。メンバーが見たのは「女の上半身を半分(胴体は胸のあたりまでしかない)、地面で動き、顔は割れ顎までしかなく、左腕は肩近くで崩れている」。唯一右手を使って這い読み手に来ようと出た。
するとA子が読み手の腕を掴み前に出させ背中を突き飛ばした。女は穴の中へと入り地面へと消えた。
読み手は気を失い気がついたら病院のベッドの上にいた(A子以外は気絶し救急車に運ばれた。目が覚めた全員は返された)。
A子の話、母親の反応
A子が読み手と2人きりで話す。
A子の先祖は巫女のようなもので霊が見える。そのため、A子は読み手が「やばいものに守られている」とすぐわかり、体質が合わず避けていた。
A子が言うには読み手の頬に印がつけられていると指摘すると読み手は「かつてフィンガーさんに傷を付けられた」ことを思い出す。
読み手は母親にすべてを知るため話すことにした。実家へ帰り読み手は母親に○家のことを聞いた。先日あったこと、フィンガーさんのことをすべて話す。
母親は女の霊の話を「寝言」と聞かなかったが、フィンガーさんの話になると強ばった。
あの日の状況、ワラズマ
あの日、読み手が寝込んだ後、散々な目にあい、最初は屋敷の人間から全員心配してくれた。母親が変な指を見たと屋敷の奥さんに話したら大騒ぎになった。
奥さんは仕事中の旦那やじいちゃんにまで電話してすぐ帰ってこさせた。
読み手はこの時、叩いても起きなかった。救急車を呼ぼうとしても「無駄だ」と止められた。
母親はワラズマのことを○家から知った。○家のワラズマは四方に壁が囲まれていたが、壁に穴が開いてしまったのが証拠。
母親はとにかく病院へ連れていくとして隣町の大きな病院へ行き○家から品が贈られた(数珠、灰、手鏡、現金が持たされた)。
過去の状況を話してくれて読み手は○家がどうなったか聞くと「事業失敗して一家離散」と言われた。
○家のその後
読み手は自身のせいかと思ったが、母親から○家はザル経営をしていたから元から危うくバブルが弾けた煽りを食らっただけ。
あの事件以来、母親は○家からの交流は断った。
○家の者からワラズマのことを知るため読み手は○家の四男と会うことができた(四男は読み手が「生きていると思っていなかった」)。ワラズマが作られる方法と規則性を話す。
通常、ワラズマを開封した者は死ぬと話されたが、○家のワラズマは特別で中に何が入っていたのか作った行者以外誰も知らない。
四男はワラズマの部屋へ読み手が入った時点でワラズマの寿命が来たとわかっていたとは話す。
一家離散しているのは禍の連鎖を分散させるため意図している。しかし、四男は仕事中の事故で「両足、左腕を失う」。
その後
A子にこれらのことを話すもわからなかった。
ただ、A子が教えたフィンガーさんの印は「何があってもこいつだけは祟らない」という目印。弱い悪霊除けになる。
旅行先であった女の上半身は「フィンガーさん」でくねくねした動きがかつて読み手が見たフィンガーさんとそっくりだった。
読み手は「女の上半身」に見えたが、A子は「いろんな人間の指の集合体」に見えたという。
読み手が就職した後、駅のホームでフィンガーさんの仲間を見た。あれもフィンガーさんの集合体の部品なのか定かではない。
ワラズマ(フィンガーさん)
皮膚が白くで爪が黒い女性の指。ワラズマが正式名称で読み手は「フィンガーさん」と呼んだ。
並の悪霊では対処できないほど強力な守護霊。
人工的に祟り神を作るものでたくさんの材料を使ったほうが自分に敵対、恨みを持つ人間に使ったら効き目がすごい(材料は指だろう)。
○家の仏間の隣にワラズマを設置し何百年も○家を裕福にさせた(ワラズマの部屋の四方は壁に囲まれわからなかったほど)。
ワラズマの外見はA子曰く「いろんな人間の指の集合体」。
ワラズマには規則性がある。
1.必ずその家の仏間の隣に作らなくてはならない。
2.四方を廊下で囲み、人の通行を制限してはならない。ただし、客人は廊下を通ってよし。
3.ワラズマのことは家の者以外に話してはいけない。
4.部屋の出入り口は2、3つ作らないといけない(この点に関して)。
5.ワラズマは本来「一代、二代」くらいにしか効き目がない。
6.客人に入られたら術が切れて中から何十年も閉じ込められた怨霊が飛び出る。効き目こそ強いが欠点も強い。
7.開封した人間は誰であろうと死ぬ可能性が強い。
○家のワラズマは特別性で高名な行者に金を積んで頼み特別長く効くワラズマを作ったのが「四方の壁」。