概要
「弟斬」十兵衛とは猫侍に登場する猫又。声は岸野幸正。
30歳。
無竟流、二心斎の剣術で戦う。
強力な剣客で五代目禅兵衛鬼左衛門作「蕭風刀」を持つ。
「弟切」の通り名を持ち御神楽党から追われ仁右衛門がいる江戸へ向かう。
性格
真面目であまり喋らない。
人間との関わりを避けており人間を「下等」と見ている(作中で「下等」と言っているのは十兵衛だけ)。ただ、人間と暮らすことは始めてですぐ入居してきたさきに衝撃を受けるほど。
人間を斬る気が一切ないが、外道な人間は陽動で殺す場合がある。
辻切りをするものは猫又、人間と問わず存在を許さない。
家族に対して複雑な感情を持つ。
実力
非常に高い実力を持つ。すばやく相手を斬りつけることを得意とする。
追手から追われていた時、「追手ごと刀を真っ二つにした」という人外じみた技を持つ。
剣術は支倉道場の部分があるも二心斎寄り。
格闘術にも優れており格闘戦で相手を制したりする。
短刀を持ちよっぽどのことがない限り使わない。
トラウマ
弟の又次郎と又次郎の妻である志津を斬ってしまったことで2人にトラウマを持つ。
特に又次郎には深いトラウマを持ち夢にあらわれたりする。
経歴
二心斎の旅(14歳)
御神楽府にて弟の又次郎とともに生活する。真砂、弥四郎と知り合う。
14歳の夏、又次郎が揉め事に巻き込まれた最中、十兵衛が誤って相手を1人殺してしまい袋たたきにあう。
最中、二心斎が相手方を全員斬り伏せ金品を奪い十兵衛は二心斎から剣術を学ぶため旅に同行した。
腕を上げていくも二心斎は「斬りたい時に斬る」に対し十兵衛は「弟を守るために斬った」で意見が合わなくなった。
二心斎は修行の旅を止め自身が持つ刀「五代目禅兵衛鬼左衛門作「蕭風刀」」を十兵衛へ渡し人斬りの旅がどうなるのかを見定めた。
御神楽府へ帰還(22歳)
御神楽府へ帰ってきて御神楽党の者があらわれ返り討ちにした。その時、弥四郎が来て弥四郎から御神楽党に入ることを頼まれ御神楽党へ入る。
弥四郎に反する者たちを殺す暗殺者として立ち回る。そして、部下を持つようになるほど地位を得た。
盛り場にて三代目支倉勘ノ介師匠があらわれ部下たちは対処できなかった。十兵衛が挑むもあっけなく倒され気絶。
支倉師匠に支倉道場へ運ばれ又次郎と再会する。
又次郎との再会を機会に御神楽党を離党した。
十兵衛との再会は又次郎いわく8年ぶりとされる。
弟斬り、御神楽府へ離れる(22歳)
支倉道場にて修行し剣だけでなく心を鍛えることにした。
支倉道場にて又次郎と志津が結婚し2人を祝う。
三ヶ月後のある日、又次郎は果たし状を書き花鳥ノ介を通して渡した。
十兵衛は又次郎を止めようとしたが通じず斬り殺した。
又次郎が斬り殺された光景を見た志津は涙し十兵衛を殺しにかかるも返り討ちにされ死亡。
十兵衛はこれにより「弟斬り」と名がつけられた。
十兵衛は御神楽府から離れることを決意した。
現在(30歳)
8年後。
御神楽党から追手を斬り殺しながら仁右衛門がいる江戸の深川へ向かった。
江戸で猫又や人間と知る。
悪党たちや御神楽党の火車衆、二十八部衆への戦い。そして、親友の弥四郎との戦い。
最期
大川の川辺にて弥四郎との死闘の末、十兵衛は勝利し弥四郎の死体を船に乗せ流した。
しかし、十兵衛は深手を負い山中の中、息絶える。
これにて物語が終わる。